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④ 量的・質的金融緩和等の日本銀行の財務への影響について

  • 〈事項等〉
    特定検査対象に関する検査状況
  • 〈検査の観点〉
    主に合規性の観点から検査を行ったもの

本院は、日本銀行が平成25年4月に量的・質的金融緩和を導入して以降、金融市場調節方針、資産の買入れ方針等が変更されてきたことなどを踏まえて、24年度から30年度までの日本銀行の財務の状況について、保有長期国債等の資産及び日銀当座預金等の負債等並びに保有長期国債の利回りや補完当座預金制度に係る支払利息等の損益の状況はどのように推移しているかなどに着眼して検査した。
 検査したところ、日本銀行の財務は、25年度に量的・質的金融緩和が導入されて以降、総資産残高及び総負債残高が毎年度増加してきた中で、損益面では量的・質的金融緩和等の影響により必ずしも悪化したという状況にはないと考えられるが、資産及び負債の規模が引き続き拡大している状況下においては、将来の市場金利、株式市場、為替レート等の動向、日本銀行自身が決定する金融政策の内容等によっては大きく変動する可能性もある。
 したがって、日本銀行においては、債券取引損失引当金等及び法定準備金の積立額が将来の備えとして必要十分かについて不断の検証を行い、適切に債券取引損失引当金等を積み立て、また、特に必要があると認めるときは、当期剰余金の5%に相当する額を超える金額を法定準備金に積み立てるなど財務の健全性の確保に努めるとともに、日本銀行の財務の状況について国民に分かりやすく説明していくことが重要である。
 また、財務省においては、日本銀行から債券取引損失引当金等の積立て、財務諸表等の承認や当期剰余金の5%に相当する額を超える金額の法定準備金への積立ての認可の申請があった場合には、今後の日本銀行の財務の健全性等を勘案した上で、国民に還元されるべきとされている日本銀行の利益の特質等に留意しつつ、引き続き適切に承認又は認可を行っていくことが必要である。
 本院としては、今後の金融経済情勢の変化を踏まえつつ、今後とも日本銀行の財務の状況について引き続き検査していくこととする。

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