令和4年 中途採用 係長級
第4局文部科学検査第1課 調査官 髙木 諒美(たかぎ あさみ)

受験生へのメッセージ 正解のない問題を解く世界へ
私は約10年間地方自治体の職員として働いた後、2022年に会計検査院の調査官に転職しました。転職のきっかけは、自分の将来の仕事に対して「漠然とした停滞感」を感じていたことです。
前職で携わった税や公共工事に関わる仕事は、地域に直接貢献できる点にやりがいがありましたが、一方で定型的な業務も多く、このまま漠然と続けていてよいのだろうかとも感じていました。そこで、「もっと自由で幅の広い仕事」はないだろうかと探す中で出会ったのが会計検査院です。調査官の仕事に対し、特に、①定型的な業務処理ではなく自由度をもって仕事ができる点、②国の支出等の使い道を正して社会に貢献できる点、③多様な行政分野に関わることができる点に魅力を感じ、転職を決めました。
さて、実際に1年と数か月働いて感じたことをお話しします。最も驚いたことは、「個人の裁量が大きく、独立性が高い」ことです。調査官の仕事は、まだ誰も気づいていない不適切なお金の使い方を見つけるという正解のない問題を解くようなもので、何を検査し、どこを追求するのかなど、その多くが個人の気づきや発想力に委ねられています。このため、「このお金の使い方って何か変だな?」という“気づき”を自分の裁量で探求することができます。同時に、経験を積み勉強すればするほど自分の発想力を高めていくことができます。これらは他の仕事にはない魅力でしょう。
最初はこうした個人の独立性に少し不安もありましたが、大丈夫です。会計検査院には、様々な分野で経験を積んだ仲間たちと助け合い、議論し、学び合う風土があります。皆さんと議論できる日を楽しみにしています。