平成19年 Ⅰ種(法律)採用 室長級
事務総長官房調査課 研究企画官 保田 古都美(やすだ ことみ)
受験生へのメッセージ 「今が一番面白い」と思い続けられること
総合職職員としての公務員人生では、通常、数年のペースでポストを異動していきます。私も、入庁して以来、出向、留学、育休も含めて所属先を転々としてきました。周囲に経験豊富な先輩やバリバリ働く同年代の調査官がいる中で、経験の浅い自分がチームにどう貢献できるのかという点は、若い頃には特に悩みながら過ごしていた記憶があります。
仕事への取り組み方に唯一の正解というものはなく、常に模索が続きますが、出向も含めてポストが変わる度に職責が上がり、自分自身の裁量は着実に広がっていきます。毎回、主体性を持って物事を判断しなければならない度合いが高まるのはプレッシャーではありますが、やりがいを感じられることでもあります。
私は今年(令和6年)春に約3年半ぶりに出向先から戻り、室長級ポストに初めて就きました。幹部へ部署の方針を直接説明したり、外部の有識者の先生方へ重要場面で部署の責任者として直接御相談差し上げたりしており、常に研究担当業務全般に目配せが必要です。業務は一人で回すものではなく、担当メンバーが協働して形にしていくものです。この点、責任者としての自分の役割は、研究担当業務の全体像をイメージし、目指していく方針を自分の言葉で示していくことだという点を意識して業務に臨むようにしています。
日々の業務は「初めて」続きで常に試行錯誤の連続ですが、振り返ってみると、私はこれまで常に「今が一番面白い」 と感じてキャリアを積んでこられているように思います。今の苦労や悩みも必ず今後の糧になると信じて日々の業務に臨めている、そういう意味です。学べるモノが尽きず、その中で自分の成長を感じながらチームへの貢献を果たしていける、それが更には世の中の役に立てるという点で、常に前向きな気持ちで打ち込める場が会計検査院には広がっているのだと、改めて気付かされます。
卒業後の進路を検討している学生の皆様方も、楽しむ心を忘れずに、自分の働く姿を思い描いてみてください。その先の選択肢として、本院があると嬉しいです。
令和3年 総合職(大卒)(経済)採用 係員級
第3局国土交通検査第3課 調査官補 小森 瑞穂(こもり みずほ)
受験生へのメッセージ 探究心が輝ける場所
「会計検査院は、会計経理の監督、決算の確認を行い、国民の大切な税金が、無駄なく有効に使われたかをチェックする仕事をしています。」
ご覧いただいているみなさんの中には、この言葉を聞いて、「会計検査院は、会計検査に関するマニュアルなどに従い検査をしているのだろう」と想像した方がいるかと思います。しかし、1年間にわたって実施した検査の成果である検査報告に記載されているものの多くはマニュアルなどに頼るだけの検査では発見できなかったものです。
では、どのように会計検査を行っているのか。それは、「調査官が感じた疑問を突き詰めていく」という方法です。現地に赴いて書類や整備された施設等を検査する中で、「なぜこのような設計になっているのか」や「どうしてこのようなお金の使い道をしているのか」といった疑問が湧いてきます。このような疑問点を無視せずに何度も担当者に質問するという粘り強い検査を行うことが不適切な事態を見つける“鍵”となっています。
疑問に感じることは人それぞれであるため、会計検査においては個人の裁量に任されている部分が大きいです。そのため、自分の裁量で気になることに対して突き詰めていくことが好きな方、すなわち、“探究心”を持っている方にはとても魅力的な仕事かと思います。
一方、個人の裁量が大きいということは、その分責任も重いということです。そのため、法令や基準等と照らし合わせるとともに、指摘が現場の実情を無視したものになっていないかなど指摘の妥当性について何度も検討を重ねます。自分に出来るかと不安を持つ方もいるかと思いますが、会計検査院には、豊富な研修制度、そして、親身に教えてくれる先輩調査官がたくさんいます。
飽くなき探究心をお持ちの方は、是非一度会計検査院に話を聞きに来てください。お会いできる日を楽しみにしております!