目的どおり使っているかな?
全く使われていなかった機械のディスプレイ!(農林水産省)
みなさんは、魚の「せり」を知っていますか。
魚をほしい人たちが、買いたい値段を言っていって、一番高い値段を言った人が買えるってやつだよね!
この「せり」を、機械のディスプレイ(画面)を使ってやろうとしたところがありました。魚をほしい人たちが、買いたい値段を機械に入力すると、それが機械のディスプレイに表示されます。
農林水産省は、機械のディスプレイを買うためのお金をあげました。
ところが、この機械のディスプレイを置いた場所で、「せり」は行われていませんでした。
機械のディスプレイが置いてあった場所は、魚を船からおろすのに不便で、漁師さんたちが、その場所を使うのをいやがったんじゃ。
このため、機械のディスプレイは全く使われることがないまま放置されていました。
「せり」をやるために買ったのにね。
会計検査院は、もったいないお金の使い方でダメだよと注意しました。
モバイルWi-Fiルータを使っていなかったよ(文部科学省)
文部科学省では、新型コロナウイルス感染症が広がるなどして、学校の臨時休校などの緊急のときやそれ以外の場合に、みんながインターネットを利用してお家で勉強ができるように、学校からみんなに貸し出すモバイルWi-Fiルータを買うお金を地方公共団体にあげました。
モバイルWi-Fiルータとは、みんながパソコンやタブレットを使って勉強するときに使う小さな機械のことじゃ。また、地方公共団体とは、みんなが住んでいる都道府県や市区町村のことじゃ。
会計検査院は、買ったモバイルWi-Fiルータがどれぐらい貸し出されて使われているか気になり、調べました。すると、モバイルWi-Fiルータを買ったにもかかわらず全く貸し出していなかったり、貸し出しが少なかったりしたものがたくさんありました。
インターネットが使えるお家が増えていて、モバイルWi-Fiルータがなくてもお家で勉強できるようになっていたり、地方公共団体が、緊急のときしかモバイルWi-Fiルータを貸し出してはいけないと思っていたりしたんだ。
そこで、会計検査院は、文部科学省に、モバイルWi-Fiルータがあまり使われていない理由を調べて、もっとお家での勉強に使われるように考えるよう地方公共団体に伝えてね、とお願いしたり、他にも良い使い方がないか考えて、地方公共団体に教えてあげてねと、お願いしたりしました。