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④ 競馬等の払戻金に係る所得に対する課税状況について

  • 〈事項等〉
    特定検査対象に関する検査状況
  • 〈検査の観点〉
    主に合規性の観点から検査を行ったもの

本院は、近年、競馬、競輪、小型自動車競走及びモーターボート競走(以下、これらを「競馬等」という。)において払戻金が高額になることがある種類の投票法による投票が普及していることなどから、競馬等の高額な払戻金に係る所得について、一時所得又は雑所得として適正な申告が行われているか、税務署等の税務調査等による所得の捕捉が有効なものとなっているかなどに着眼して検査した。
 検査したところ、平成27年分の申告における払戻金の計上状況については、一時所得又は雑所得の収入金額に1050万円以上の単位払戻金(以下「高額単位払戻金」という。)が計上されている又は計上されている可能性があると認められた申告は69件、これに係る払戻金の額は67億3193万余円となっており、同年における高額単位払戻金の発生状況については531口、127億4476万余円となっていた。そして、高額単位払戻金531口、127億4476万余円に係る所得の申告の状況について検討すると、高額単位払戻金100億円程度に係る所得については、その多くが申告されていないものと考えられる。このように、所得税においては申告納税制度の下、一定の申告漏れが生じ得ることを踏まえても、なお多額の競馬等の払戻金に係る所得が申告されていないと認められる状況となっていた。そして、納税者において、競馬等の高額な払戻金を得た場合に申告を行うようにすることが定着していない状況がうかがわれた。一方、国税庁は、納税者に対し、確定申告が必要となる旨の周知を行ってはいたものの、方法を工夫して広報を充実させる余地があると認められた。また、高額単位払戻金531口について、税務調査等による所得の捕捉の状況をみたところ、競馬等の払戻金の支払があったことを十分に捕捉することなどが困難な状況となっていると認められた。
 したがって、本院の検査によって明らかになった状況を踏まえて、今後、国税庁において納税者に適正な申告を促す広報を充実させるとともに、財務省において競馬等の払戻金に係る所得に対し、適正な課税の確保に資する所得の捕捉等に関する様々な制度の在り方について、関係する省庁等との議論を踏まえ検討していくことが必要である。
 本院としては、今後とも競馬等の払戻金に係る所得に対する課税について、引き続き注視していくこととする。

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