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① 国の財政健全化への取組について

  • 〈事項等〉
    特定検査対象に関する検査状況
  • 〈検査の観点〉
    主に有効性の観点から検査を行ったもの

本院は、政府が「財政構造改革元年」と位置付けた平成9年度から28年度までの国の一般会計の決算額等を対象として、財政健全化のための目標がどの程度達成されてきたか、政府が各年度において取り組むべき方針の実施状況はどうなっているか、補正予算を含めた予算の執行等の結果である決算においてはどのような状況になったか、また、政府はどのように情報提供しているかなどに着眼して検査した。
 検査したところ、①11年度から13年度までの3か年度において、政府は、財政健全化のための中長期の目標(以下「財政健全化目標」という。)を設定しておらず、財政健全化にどのように取り組んでいくのかが不透明になっていたが、それ以外の年度においては、具体的な数値目標を掲げた財政健全化目標を設定し、当初予算を通じて財政健全化目標の達成に直接影響を与えることができると考えられる方針(以下「取組方針」という。)を設定している。②財政健全化目標の達成状況について、22年度の国及び地方のプライマリー・バランスの赤字の対GDP比を遅くとも27年度までに半減するという財政健全化目標に関して、22年度の▲6.3%が27年度には▲3.0%となっていて、当該財政健全化目標を達成している。また、債務残高対GDP比の発散を止め、安定的に引き下げることを確保するという財政健全化目標に関して、19年度以降の推移をみると、前年度からの増加幅は25年度以降減少する傾向にあるものの、債務残高対GDP比は依然として増加傾向にある。③取組方針の達成状況について、政府は、15、20、21各年度の3か年度を除き、当初予算により取組方針を達成している状況となっており、当初予算による取組方針の達成状況を公表していた。しかし、取組方針に設定された指標を決算額ベースでみてみると、10か年度において、当初予算で達成を求められているような水準とはなっていない。そして、取組方針に設定された指標が、補正予算が執行されることにより、当初予算で達成を求められているような水準からどの程度かい離することになるかについて、補正予算の編成等の過程では示されていない。多額の補正予算の編成が常態となっており、当初予算では必ずしも補正予算を含む予算の全体像を表すものとはなっていないことなどを踏まえれば、当初予算による取組方針の達成状況のみによって、国の財政が財政健全化目標の達成に向かうことになるかどうかを十分に判断することは難しい。このため、補正予算が執行されることによって、当初予算で達成を求められているような水準からどの程度かい離することになるかも含め明らかにするなどの継続的な取組が重要である。また、予算執行の結果を表す決算額を用いて、同様に現状を明らかにすることにより、財政健全化目標の達成に向けた現状を国民に丁寧に説明することも重要と考えられる。
 したがって、政府は、財政健全化への取組について、引き続き適切な財政健全化目標を継続的に設定した上で当該財政健全化目標の達成に向けた継続的な取組を実施するとともに、毎年度の取組の現状について、継続的に、予算総額や決算額を用いて示すことにより、国民に対する説明責任をより一層果たしていくよう努めることが重要である。
 本院としては、財政健全化への取組等について引き続き注視していくこととする。

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