詳細メニューへ移動します

④ 量的・質的金融緩和等の日本銀行の財務への影響について

  • 〈事項等〉
    特定検査対象に関する検査状況
  • 〈検査の観点〉
    主に正確性の観点から検査を行ったもの

本院は、日本銀行が平成25年4月に導入した量的・質的金融緩和について、27年12月に、これを補完するための諸措置の導入を決定するとともに、28年1月に、従前の量的・質的金融緩和に加えて日銀当座預金の一部にマイナスの金利を適用するマイナス金利付き量的・質的金融緩和の導入を決定したことなどを踏まえて、24年度以降の日本銀行の財務の状況について、量的・質的金融緩和の導入以降、日本銀行が保有する長期国債(以下「保有長期国債」という。)等の資産及び日銀当座預金等の負債等並びに損益の状況はどのようになっているか、マイナス金利付き量的・質的金融緩和の導入後において日本銀行が買い入れる長期国債の利回りはどのようになっているかなどに着眼して検査した。
 検査したところ、量的・質的金融緩和の導入以降、日本銀行の資産及び負債の額は過去に例をみない規模で急速に拡大していた。そうした中で、保有長期国債については、27年度の平均残高263兆7767億円に対して0.495%の利回りが確保されているものの、本院が一定の仮定を置いて試算したところ、日本銀行が28年4月以降に買い入れたとみられる長期国債の利回りがマイナスとなっていることなどから、28年4月から6月までの間の買入れは、保有長期国債全体の利回りを上記27年度の利回りから低下させる方向に影響していると考えられる状況等が見受けられた。
 したがって、日本銀行においては、金融調節等を通じて取得した金融資産について、保有長期国債の利回りが低下してきているなどの状況も踏まえて適切に各引当金を積み立て、また、特に必要があると認めるときは、当期剰余金の5%に相当する額を超える金額を法定準備金に積み立てるなど財務の健全性の確保に努めることが重要である。また、財務省においては、日本銀行から引当金の積立てを含む財務諸表等の承認又は法定準備金の積立ての認可の申請があった場合には、今後の日本銀行の財務の健全性等を勘案した上で、国民に還元されるべきとされている日本銀行の利益の特質等に留意しつつ、引き続き適切に承認又は認可を行っていくことが必要である。
 本院としては、今後の金融経済情勢の変化を踏まえつつ、今後とも日本銀行の財務の状況について引き続き検査していくこととする。

Adobe Readerのダウンロード

PDF形式のファイル閲覧にはAdobe Readerが必要です。
>> Adobe Readerのダウンロード(別ウインドウで開きます。)

このページトップへ
会計検査院 〒100-8941 東京都千代田区霞が関3-2-2[案内地図]
電話番号(代表)03-3581-3251 法人番号 6000012150001
Copyright©2011 Board of Audit of Japan