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① 各府省等における情報システムに係るプロジェクト管理の実施状況等について

  • 〈事項等〉
    特定検査対象に関する検査状況
  • 〈検査の観点〉
    主に有効性の観点から検査を行ったもの

本院は、19府省等の平成24年度から26年度までの間の年間支払金額の合計が1億円以上でかつ各府省等における個別の業務を実施するためのソフトウェアの新規開発又は更改を行っている情報システムについて、その調達に係る契約方式等の状況はどのようになっているか、設計・開発工程におけるプロジェクト管理や発注者に求められる役割への対応等の状況はどのようになっているかなどに着眼して、設計・開発、運用・運用サポート等の業務を実施している支払金額1000万円以上の契約を対象として検査した。
 検査したところ、契約方式等の状況については、一般競争契約における1者応札の割合及び複数応札の場合と比較した1者応札の場合の平均落札率はいずれも高いものとなっていた。設計・開発工程におけるプロジェクト管理の状況については、調達仕様書にリスク管理及び課題管理の実施とその報告を受けることを記載していなかったり、リスク管理表に事前に考えられるリスクの評価を記載していなかったりなどしていた契約が見受けられた。また、工程管理に用いるWBSの作業項目の作業人日数(以下「工数」という。)は極力5人日程度まで詳細化することとなっているが、基本設計工程において作業項目の工数を5人日程度よりもはるかに大きい工数としていたなどの契約が見受けられた。設計・開発工程において発注者に求められる役割については、調達仕様書に仕様検討会議等の開催や、発注者が行う受入テストに対する受注者の支援等を記載していなかった契約が見受けられた。また、調達仕様書において設計・開発業者にテスト計画書を作成させることや、テスト結果報告書を提出させることを記載していなかった契約が見受けられた。運用工程におけるサービスレベル契約(以下「SLA」という。)については、調達仕様書に、SLAを締結することや、SLAの達成状況を発注者が評価することを記載していなかったなどの契約が見受けられた。
 したがって、各府省等において、今後とも、情報システムの調達契約を行うに当たって実質的な競争性の一層の確保に努めるとともに、新たに施行された「政府情報システムの整備及び管理に関する標準ガイドライン」等に沿ってITガバナンスを強化していくためには、本院の検査により明らかとなった具体的な課題を十分に認識した上で、①設計・開発工程におけるプロジェクト管理について、リスク管理及び課題管理の実施等を調達仕様書等に明記して、これらの手法を積極的に活用するとともに、工程管理においては、WBSの各作業項目の工数の規模を適切に設定するなどして、進捗の遅延状況を把握して所要の対策を講ずること、②設計・開発工程において発注者に求められる役割について、仕様検討会議等を開催することや受入テストに対する受注者の支援等を調達仕様書に明記して、確実に実施させること、③運用工程におけるSLAを適切に設定するなどした上で、達成状況を発注者として評価することなどにより、提供されるサービスの品質等の向上に努めることといった点に留意して、効率的かつ効果的な情報システムの整備及び管理に努めることが重要である。
 本院としては、今後も、各府省等における情報システムに係るプロジェクト管理の実施状況等について、引き続き注視していくこととする。

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