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第16号

地方自治体と財務会計
高寄昇三

高寄昇三
(甲南大学教授・経営学博士)((財)神戸都市問題研究所常務理事)

 1934年神戸市に生まれる。59年京都大学法学部卒業。60年神戸市役所。財政課,企画課,税制課調査係長,企画課企画係長,企画局主幹,市長室参事を経て85年甲南大学教授に就任。75年『地方自治の財政学』にて「藤田賞」受賞。79年『地方自治の経営』にて「経営科学文献賞」受賞。

 主な著書は『10大都市時代』(日本経済新聞社),『地方自治の活力』(学陽書房),『地方自治の選択』(学陽書房),『自治体情報公開の実際』(学陽書房),『地方自治の新領域』(学陽書房),『外郭団体の経営』(学陽書房),『阪神大震災と自治体の対応』(学陽書房),『地方自治の再発見』(勁草書房),『地方自治の経済学』(勁草書房),『地方自治の保守と革新』(勁草書房),『現代都市経営論』(勁草書房),『都市経営の戦略』(勁草書房),『都市経営思想の系譜』(勁草書房),『宮崎神戸市政の研究Ⅰ〜Ⅳ』(勁草書房),『現代イギリスの地方財政』(勁草書房),『地方分権と大都市』(勁草書房),等。

地方財務会計の課題

 地方自治体と財務会計の問題は,2つの視点からの論究が必要である。1つは,地方財務会計制度の企業会計への改革である。あと1つは,地方財務会計制度への認識の徹底である。すなわち地方自治の確立のために,地方財務会計制度がどれほど不可欠な制度であるかを,認識させていくことである。

 これまで地方自治体において,財務会計はそれほど重視されてこなかった。もっとも民間企業にあっても,企業経営の不祥事をみると,企業会計制度の存在意義に疑問を感じるが,それは運営の問題である。

 地方財務会計制度の場合,運用問題以前に,会計制度の非近代・民主化の問題がある。複式簿記・資産会計・連結会計方式が採用されていず,財務情報の公開・分析が極めて不十分であることなど,その欠陥は枚挙にいとまがない。

 それにもかかわらず地方財務会計制度が,なんら改正されることなく,今日まで官庁会計を保持してこられたのは,次のような理由が列挙できる。

 第1に,地方自治体の財政運営においては,公共・公益性の追求としての「市民福祉の極大化」は,極めて至難な政策選択の課題である。地方団体は公共・公益性の概念が,曖昧であることを奇貨として,意図的に改革をサボタージュしてきた。

 すなわち「企業会計では利益測定という極めて明確な目的があり,……経営者の受託会計責任が全うされるものであります。地方自治体会計では利益という測定目的はありません」1という,独自の制約が存在しているが,企業的財務会計の導入を拒否するほどの特異性はない。

 たしかに「環境保全か地域開発か」,「文化ホールか保育所か」といった選択は,実際問題として,政策選択の最適化が,不可能な問題である。それは多くの場合,政治的選択の問題であり,市民の価値感の問題である。

 したがって自治体としては,行政情報の公開とか,住民投票の実施とかによって,最終的な政策選択を,委ねざるをえないのである。そのためこのような行政の決定・住民の選択を,誤らさせないために,地方財務会計制度の企業化・公開化を図り,より合理的な判断基準の設定,および提示が求められるのである。

 さらにこのような政策選択が,決定された後は,地方財政といえども,民間企業と同じような,事業・サービスについて係数的評価は可能である。しかも公共・公益のゆえに,より財務会計にもとづき,1人当たりの人件費など,行財政運営の適正・効率的執行を図る必要があるのである。

 第2に,これまでの地方財務会計制度は,官僚的管理を温存するために,その目的の重点を意図的に内部会計処理に,重点をおいてきた節がみられる。

 しかも極論すれば,財政部局の財務処理の便宜のみに,会計制度は設定されている。要するに財政当局の運営が中心で,会計関係部局である出納室・会計室・監査事務局の事務処理よりも,財政部局の意向が優先しているのである。

 その卑近な事例が,予算制度がそのまま会計制度として,地方団体の財政運営の基準となっていることである。各部局別の編成,予算費目別の編成など,性質別・目的別でもない特異な編成である。

 たとえば福祉行政をみても,人件費は総務費に,建設財源の地方債は公債費に組み込まれ,福祉費は単なる福祉経常費の一部に過ぎない。目的別・性質別でもない編成は,各部局・各課係別の官庁サイドの行政分野に,対応して編成されているのである。

 このことは各部局ともに,歳入・歳出の全体像を掌握していないのみならず,支出においても人件費・資本費などを除外した一部であり,行政目的・事業遂行において,経済(economy),効率(efficiency),効果(effectiveness)のいわゆる3Eの原則の達成の検討・評価は困難である。

 第3に,地方財務会計制度は地方自治体の内部処理において,財政運営の3Eの問題が無視されてきたが,地方団体を監督指導する中央省庁にあっても,基本的には同じである。

 すなわち,中央省庁にしても,各地方団体の財政運営の実態に応じて,財政援助を行なうというシステムにはなっていない。

 一般的に地方団体の財政状況の指標としては,財政力指数があるが,これは地方団体の行政支出と,財政収入の関係を示す数値であり,現実の財政実態を反映した指標ではない。たとえば財政破綻寸前の地方団体でも,財政力指数はよく,健全財政の地方団体であっても悪いのである。

 地方団体は補助金の交付において,財政力によって差等補助などの格差をうけるが,財政運営の状況によって,補助金の交付に影響がでることはない。むしろ財政状況の悪化をカバーするために,ますます補助金に頼るという習性がしみついているともいえる。

 交付税においても,基本的に地方団体の財政運営状況によって,交付税の支給を削るとか,交付を遅らせるといった措置はとられない。昭和50年代,給与運営をめぐり,極端な放漫団体に対して,特別交付税のカットが行なわれたのが,例外的措置であった。

 地方債にあっては,財政状況によって起債の認可がえられないことがある。それは公債比率の20%以上の団体,標準税率以下の団体などであり,それも絶対的な基準ではない。

 このように官庁サイドからの財務会計には,多くを期待できないのである。なによりも地方財務会計制度に,求められている民主・企業化の色彩が薄いことである。

 たとえば日本の現行制度では,地方債はすべて自治省の許可制度のもとにあり,アメリカでは市場公募が基本であり,地方債の格付けが行なわれ,民間債とおなじように,当該地方団体の財政状況が,地方債利率に反映するシステムになっている。

 また補助金の認証,交付税の決定,地方債の許可など,地方財政をめぐる中央統制は,情報開示という点では,全く非民主的でブラック・ボックスにおかれている。

 このような欠点に加えて,日本の中央統制は補助金の認証,地方債の許可などの許認可権に力点がおかれ,地方財政の効率化よりも,中央省庁の中央支配に重点がおかれている。

 中央省庁は財務会計による,客観的データよりも,天下り人事にみられる省益の拡大に腐心している。中央統制は中央省庁別の中央統制をいくら強化しても,地方財政の効率化,地方財務会計制度の近代化に寄与することは期待できない。

 地方財務会計制度はこのように,官庁の財政運営のための制度で,市民のための会計制度ではない。中央省庁・地方団体ともに,予算を消化し,その権益を拡大することが大前提であり,住民・地域ニーズにより効果的に応えるかは,第2次的な課題に過ぎない。

 これまでみてきたように,地方財務会計制度の基本は,官庁会計処理が基本であり,市民への財政責任といった観念は希薄である。地方財務会計制度の致命的欠陥であり,市民統制のための財務会計へと,コペルニクス的転嫁を図らなければならない。

 地方自治体は市民から財産・生命・環境の保護,公共サービスの提供による市民生活の維持という公共信託をうけているのである。したがって地方自治体は,この信託に応える責務があり,地方団体は可能最大限の公共サービスを提供する義務がある。

 市民としては,みずから負担した財源を,3Eの原則にもとづいて執行してもらいたいが,そのための統制手段やその前提である財政分析方式が不完全である。さらにそれ以前の問題として,財政公開制度の不十分さがあげられる。

 要するに地方財務会計制度は,財政運営の効率性・効果性・経済性さらに,民主化・公開化・企業化などの要素が欠落している。しかし,民主・公開化だけでは,期待されるべき地方財務会計制度は誕生しない。第1表のように,財務会計を分類すると,市民要求型といわれる方式も,手放しで推奨できない。

 市民要求型に対応していけば,財政は無限にひろがり,行財政効果も低下する。そのためサービスごとの事業別会計をつくり,費用負担の関係を開示し,市民にサービスの自己規制を,訴えていかなければならない。

 また企業会計型もともすれば,開発志向が行きすぎ,財政破綻の引き金となりかねない。そのため事前の事業採算の検討を,厳しくしていくという姿勢が不可欠である。

 官庁管理型となると,与えられた獲得した財源を,如何に自己利益に沿って消化するかが,最大の目的であり,3Eの追求は付随的目的に過ぎない。

 これからは地方財政はますますむずかしい,政策選択を迫られるケースが多くなり,政策選択の最適化に,貢献するような政策型財務会計がもとめられる。政策選択の基準を提供し,事業・サービスの総合効果の算出を,めざす地方財務会計制度へのレベルアップが課題となる。

第1表 地方財務会計の類型

市民統制のすすめ 

 地方財務会計制度改革の第1は,有効感ある市民参加を保障するような会計制度への改革である。

 これまで地方自治制度の構成・運営において,団体自治と住民自治を,並列的に考えてきたのが間違いである。なぜなら住民自治から遊離した団体自治は,官僚自治であり住民自治の要請には応えないし,応えることができないであろう。

 しかもこのような地方団体の官僚自治は,中央省庁の中央統制の圧力に耐えられないであろう。住民自治の支持を背景にした団体自治でなければ,結局は単なる官庁自治に陥ってしまうのである。

 地方財務会計制度の改革のためには,このような住民自治の原則が,地方自治の運営の基本原則として,稼働していなければならない。そのためには市民統制が地方団体に及びやすいように,財務会計の改正,監査委員の変革,情報公開制度の充実,住民投票の導入といった,地方自治の民主化が不可欠の前提条件となるのである。

 すなわち地方財務会計制度は単に,地方行財政の運営の内部制度ではなく,地方自治の不可欠のシステムであり,この地方財務会計制度の改革によって,市民参加の有効化を図り,地方自治の復権をもたらす制度である。

 さらに地方財政が効率的に運用されるためには,このように地方団体への行財政統制が,不十分であることが,原因の1つであることは否定できない。

 世界中の地方団体で,あらゆる統制から解放されている団体はない。あらゆる団体がなんらかの統制下にある。民間企業は市場メカニズムの外圧にさらされている。そして地方団体は現行制度では,第1図のように中央統制,自己統制,市民統制の3方向から統制されることになっている。

 問題は周知のように,中央統制が強大であり,自己統制が形骸化し,そして市民統制が制度の壁に喘いでいる現実である。このような実態は,地方自治の原理からしても,変革していかなければならない。

 戦後の地方自治は,第2図のように市民統制を根底におき,自己統制を中心にすえたのである。しかし,肝心の自己統制が財政運営に関するかぎり,機能していない。この点は戦後自治の復権をもたらした革新自治体も,情報公開制度以外,実績は残念ながらみられない。

 したがって地方財務会計制度の改革は,自己統制の整備・強化,そしていかに市民統制が浸透していくかを基本とすべきである。

 まず,市民統制は戦後自治の成果物であり,多くの制度の壁があり,官庁サイドの冷遇にもかかわらず,市民運動によって戦後自治を底辺でささえてきた。その実績は,直接請求・監査請求の件数をみても,第2表のようにかなりの件数に達する。

 住民監査請求の状況は,平成元年4月1日から4年3月31日の3カ年でみると,府県で133件,市町村で662件で,そのうち府県では33件,市町村では207件が住民訴訟となっている。

第1図 自治体統制パターン
第2図 地方自治体の監督権
第2表 直接請求件数

 なお住民監査請求の件数は多いが,それは住民訴訟には監査前置主義がとられているので,監査請求は件数としては多いが,監査請求の真の狙いは住民訴訟である。

 問題はこれらの市民運動を支え,かつ有効にするための制度として,地方財務会計制度は極めて不十分であることである。市民参加の支援制度としての情報公開制度は,市民の運動によって,次第に充実した制度へと変貌しつつある。

 しかし,地方財務会計制度は市民からみて,難解であるばかりでなく,正確な財政情報を伝えていないし,財政実態の分析の手段としては,お粗末な状態にある。地方財務会計制度はこのような市民運動の要請には,全くといってよいほど応えていない。

 今日の市民オンブズマンなどの運動が,官官接待の追求にみられるように,個々の不正行為の摘発に力点がおかれ,全体としての行財政運営の適正化に移行しないのは,地方財務会計制度の改革の遅れが,原因の1つといえるであろう。

 市民運動はこのような監査請求・住民訴訟から,さらに住民投票へと発展しつつある。すなわち市民統制のより完璧を期するためには,住民投票しかないであろう。住民投票には賛否両論が渦を巻き,議論は沸騰するであろう。しかし,住民投票は市民統制の究極の到達目標として,順次,地方自治に導入していかざるをえないであろう。2

 第1に,中央政府はこれまで,地方自治法またはその特別法などで,住民投票制度を公式に政策決定の手段として,オーソライズしてきたのである。市町村合併の是非,自治体警察の廃止,重要財産の独占的使用権の認可などである。

 第2に,市町村レベルでは市町村合併などの決定について,住民投票がおこなわれてきた。ことに平成8年8月の新潟県巻町,平成8年9月の沖縄県の住民投票は,大きな関心を集めた。

 ただ住民投票については,偏見と先入観がある。まず議会民主主義を侵害するものであるとの見解である。しかし,地方議会は住民の単なる代理機関であり,重要な決定は住民投票でという直接民主主義の原理からは否定される。

 また住民投票の決定は,選択を誤るという見解は,間接民主主義もまた政策選択の失敗を免れないので,比較の問題である。決定方式としては,住民投票の方が情報公開,討議の実施などで,より政策選択の最適化を期待できるのである。

 市民運動がこのように住民投票へと飛躍していくと,地方財務会計制度の実態とのギャップはますます拡大しつつある。しかも住民投票でより誤謬の選択を少なくするためには,政策決定の判断ベースとなる財務会計が確立され,データの公開が不可欠の前提条件となる。

 たとえば公共事業の選択においては,過去の同類の公共事業の財政収支とか,当該公共事業の費用負担の予測などが,明確に開示されなければならない。そうでなければ,却って選択を誤る危険性がある。

 いずれにしろ地方財務会計制度の拡充・公開がない住民投票は,羅針盤のない航海のような危険な賭けとなりかねない。その意味でも地方財務会計制度のレベルアップが,焦眉の案件なのである。

官庁統制の限界

 市民統制と地方財務会計制度の関係は,改革が避けられない状態にあるが,一方,官庁的統制も,このまま放置していけば,地方自治をスポイルしかねないので,その是正を図っていかなければならない。

 まず中央統制であるが,先に見たように省益拡大が眼目であり,地方団体の3Eの原則の運営には基本的に無関心である。もっとも地方団体の監督官庁である自治省は,地方団体の運営について,マクロ・ミクロの財政指導に余念がない。

 しかし,中央省庁が3000以上の地方団体について,行財政運営まで指導監督できない。しかもそれらは概して,減量的財政運営の指示であり,全体的な3Eの原則に必ずしも忠実でない憾みがある。自治省は毎年,各中央省庁の予算に対して,その改善要望事項を提示しているが,補助金制度の改革は容易に進展しない。

 地方自治の基本理念からみて,中央統制は基本的基準の設定,国庫支出金の適法な収支監督に止まるべきである。中央省庁が許認可権を背景にして,地方団体を統制しようとするのは,地方行財政の非効率をもたらし,さらには地方自治の堕落をもたらすことは,補助金行政の弊害ですでに周知の事実である。3

 国庫支出金は個別の統制よりも,交付税・交付金化によって,一般的補助金化し,財源調整・保障に専念すべきである。しかし,中央省庁は省益のため,許認可権に固執している。

 地方自治の守護神と自認する自治省も,地方債の許可の権限を放棄しないので,他の中央省庁も当然,許認可権を手放さない。

 さらに会計検査院も,地方団体の財政運営全般を,検査監督することはできない。国庫補助金関係の支出の適正化・適法化を審査するのみである。

 このように中央統制が省益拡大に関心があり,市民統制が制度の壁に阻まれているとすると,最後は地方団体の自己統制である。

 しかし,自己統制自体が制度の期待どおり機能していないのが問題なのである。執行部である首長・官僚などは,財務会計が現状のままのほうが,行財政の運営に好都合である。

 つぎに議会をみると,執行部への監視機能を果たしているかどうか疑問である。現行法での地方議会は,条例・予算の認可権など,執行部への牽制機能は保障されている。しかも調査権もあり,その監督機能は絶大といえる。

 しかし,地方議会の事態は,執行部との同化がすすみ,批判機関としては,その機能を十分に果たしていない憾みがある。

 何よりも地方議会は,批判・監督機関としての自覚が乏しいのではないか。執行部の不祥事が起こると,他人事のように糾弾するが,そのような事態となった責任は,地方議会も免れないのである。

 官官接待や第3セクター問題についても,事態が表面化してから,執行部を追求するだけで,そのような事態の予防,事態の摘発には,あまり存在価値を発揮していない。このような状態では,市民はあまり多くを期待できず,市民統制に走らざるをえないのである。

 さらに執行部と議会の中間機関である監査委員制度をみると,内部監査の限界がみられ,監査の機能をなしていない。それは監査委員のほとんどが,議員と行政OBであり,効率監査ができるが,内部告発的な分析監査はできない。

 イギリスのように外部監査の創設が不可欠である。1892年,全国自治体監査委員会(1993年,1265名)を創設し,外部監査の徹底を図った。従来は中央政府の地区監査官か大臣任命の民間公認会計士であったが,より強力・中立的な民間全国機関とした。

 創設当時の監査料は,1日170ポンドであった。自治体が高額の監査料を支払って,監査を受けること自体,日本の自治体では異常ともいえるが,本来,監査とはそのようなものである。

 ロンドンのウエストミンスター市は,都心の人口17.5万人の特別区であるが,1993年の実績では,延べ630人・日,約3200万円を支払っている。また日本の監査より具体的で,職員の病欠の状況,贈答・供応の基準についても勧告している。4

市民統制の問題点

 このように地方自治体への統制は,中央統制・自己統制より,市民統制に期待していくのが,正攻法である。ただこれまでの市民統制は,制度の不備を,市民のエネルギーでカバーしてきたという面がみられる。

 市民統制をより継続的・効果的な統制としていくためには,先に見たように市民参加制度の改正とともに,情報公開制度の拡充,地方財務会計制度の改革が必要である。

 ただ地方財務会計制度の改革のためには,地方行財政において,費用負担とサービスとの関連が深まり,市民が日常的に地方行政に関心をもつようなシステムが形成されなければならない。

 第1に,日本の地方財政は欧米に比して,画一的でサービスと費用の関係は遮断されている。したがって住民はサービス要求型であり,地方団体は補助金待望型である。住民も地方税制度は全国画一的で,サービスが増えても負担が増えるおそれは極めてすくない。一方,自治体も財源不足を超過課税とか,使用料・手数料の引き上げで補填する意向は弱い。

 すなわち内部の行財政状況を分析し,行政の合理化,財政の効率化を図っていこうとする意欲はなく,そのためムダの制度化が内部にはびこることになっても,財政は放任されている。

 あとにみる地方団体の自己統制は,市民にとって信頼に足る統制ではない。しかし,市民統制を効果的に行うには,財政分析資料があまりにも少なく,しかも分析データとしては不完全である。

 しかし,それにもかかわらず,市民オンブズマンによる官官接待の追求は,注目に価する。このような市民オンブズマンの活躍を可能にしたのは,地方団体の情報公開制度である。すなわち市民参加の制度が,有効な市民統制を生み出したのである。

 すなわち市民参加が低調とか,市民参加の限界がいわれるが,それは有効な市民参加を保障する制度が存在しないからである。もし住民投票といった決定的な市民参加の制度が設定されれば,市民参加は確実に活性化するであろう。

 このような市民参加による直接民主制について,否定的見解が根強いが,それは誤りである。市民運動は能力的に劣るといわれるが,弁護士・公認会計士・建築家さらに公務員を含めた混成部隊で,専門能力においてすぐれている。

 市民参加は愚衆政治になるといわれるが,公開による討論が行われるのは,市民参加であり,そして政策選択の誤りは官僚行政の方が,大きいのではなかろうか。

 市民参加の信奉性を,自治体に浸透させなければ,地方自治は本来,存在しえないのである。そのため「自治体の体質」,「政策選択のシステム」,「判断の基準設定」が求められているのである。

 そして市民運動はより確実な市民統制をめざして,地方議会への市民派議員の進出が望ましい。イギリスの地方自治は,保守・労働党の抗争が激しく,地方自治における党弊がみられるが,近年,中間政党たる自由党の進出がみられるが,従来から市民党的議員の議会進出がみられた。

 市民派の納税者連合(Rate Payers or Residents Association)は,第3表のように,少数派としての勢力を保っている。政党綱領をもたない独立党(Independent)を加えると,かなりの勢力であり,中小自治体では絶対多数,第1党などの支配政党となり,他の自治体にもその影響を及ぼしている。

第3表 イギリス納税者市民連合議員数

 市民党的議員の進出は,市民統制の戦略としては,極めて効果的である。それは注射は病巣の深部に達するほど,その効用は絶大である。すなわち議会はその意味では行政の内部であり,したがって市民党的議員の進出によって,権限をもった市民統制が可能となる。

 その効用は,行政情報の入手,行政システムの習得,運動資金の獲得(政務調査費)など,その戦略的価値は測りしれない。市民運動の有効性・持続性を維持していくためには,地方行財政運営システムの近代化・民主化と市民運動のより効果的戦略化が必要といえる。地方財務会計制度の改革は,非常に地味な改革であるが,市民運動の土壌を培い,中央統制を実効化たらしめる制度改革なのである。地方自治にとって,財源・権限問題よりも重要な改革なのである。

 地方財務会計制度の改革は,このような市民参加の前提条件として,極めて有効な制度なのであることを認識しなければならない。

マクロの地方財政分析

 これまでみてきたように,日本の地方制度は,地方団体への統制機能が作用しにくい制度となっている。このような統制制度を,市民統制を中心とした制度に,変革していかなければならない。ただ制度改革の効果についての評価は低いが,改めて制度改革の効果を再認識しなければならない。

 第1に,行財政の効率化をもたらす。第2に,行財政の政策選択の最適化に寄与する。第3に,行財政への市民参加をもたらすなどの効果をもっている。このような市民統制の確立のために,地方財務会計制度は前提条件として不可欠である

 その改革の条件として,①行政活動のコストと住民の負担関係が理解でき,②地方自治体の資産(明日の行政サービス余力)・負債(明日の住民の負担)の状況がよく分かり,③政策目標の達成度の測定が会計制度の中に組み込まれ,④行政活動内容の理解を助けるために,会計区分がより細分化され,⑤地方自治体の行財政活動を,網羅的に報告できるための会計組織の整備,などが挙げられている。5

 現行の地方財務会計制度は極めて不完全である。したがって抜本的改革が不可欠である。しかし,自治省・自治体がその気になり,手持ちの財務資料を駆使していけば,かなり財務会計分析は可能である。にもかかわらず地方財務分析の活用が,みられないのが問題なのである。

 地方財政の効率・民主的管理運営のために,どのような会計制度が必要かを検討してみてみよう。まずマクロ的地方団体の財政状況を判断するには,現在の財務会計では,自治体自身も事態が掴みきれていない。

 第1に,連結会計の欠如である。地方団体の予算は,一般会計・特別会計・企業会計に区分されている。まず一般会計と特別会計との分離は,地方財務会計制度で統一的基準はない。したがって一般会計はますます実態から遊離して,地方団体相互の比較や当該地方団体の財政実態を分析するには,普通会計に置き直す必要がある。

 ただこの点は地方財政統計による財政指導によって,全国的に処理されているので,普通会計ベースでは,類似団体比較・財政構造分析は可能である。それでも地方公営企業会計との連結会計は不可能である。

 そのため公営企業の赤字など,公営企業の実態が一般会計と統合的に把握できず,一般会計からの繰出金・繰入金という費目での関係に止まっている。一般会計と企業会計との連結会計は,一方が複式会計であるため連結会計が不可能であるが,ある程度の会計操作をおこなえば不可能ではない。

 より問題なのは外郭団体会計である。外郭団体の会計方式は,官庁会計,企業会計,公益法人会計など雑多であり,一般会計との連結会計はますます困難である。しかし,外郭団体会計こそ一般会計よりも,不祥事・放漫運営の危険性が大きく,より厳正に運営管理されなければならないのである。

 これらの会計上の要求に応えるためには,いずれにしても地方団体で現行の財務会計の区分に沿った会計処理をしたうえで,その目的に応じて,別途,会計操作を行ない,資産会計,連結会計,そして事業別会計も作成していくことを,各自治体が自主的に行なうべきである。6

 第2に,資産会計の欠如は,地方財政の運営を極めて安易なものにしている。財政運営はフローの視点とストックの視点との両方が必要であるが,官庁会計は基本的にはフロー中心であり,ストック会計がないため,次のような点が列挙できる。

 まず,地方団体は首長による政治的財政運営の弊害から,如何に守るかという現実的課題に対処しなければならない。この場合,ストック会計の欠如は致命的欠陥となる。

 基金を取崩し,箱物行政を展開し,外郭団体が借金をし開発事業を推進する。さらに行財政の減量化よりも,地方債にその問題解決の糸口を見いだそうとする。

 このような自己の財政力を無視した財政運営も,一般会計の経常収支ベースでは,判断が外部からはわからない。極端な事例では,既成市街地の高額の土地を処分し,安価な郊外の土地を購入していても,財産表は面積表示なのでわからない。

 さらに外郭団体を悪用すれば,さらなる粉飾決算が可能となる。たとえば土地開発公社を利用すれば,必要な公共用地を公社が取得し,地方団体に貸し付ける方式である。本来,地方団体が取得すべき用地を,公社が肩代わりしており,何時かは一般会計が買い戻す必要がある。しかし,当分はこの方式で,一般会計の負担は軽くなり,ほかの行政費の財源を振り向けることが可能となる。

 つぎにストック会計は,財政運営の安定化のために不可欠である。このような安定化の指標としては,公債比率が設定されているが,債務が多くても資産が多ければ問題がない。

 この点,資産会計として,基金・土地・株式などの資産会計がない。したがって債務のみが強調されるが,資産比率といったバランスのある資産評価がなされない。そのため資産管理運用もルーズとなる。

 今日的問題としては,不良資産問題は民間会社のみの問題ではない。卑近な事例では,第3セクターの不良資産問題は,地方団体にとっても頭の痛い問題であり,しかも金額的に巨額に達している。7

 何よりも資産会計への認識は,積立金などを重視し,財政の基盤を強化するインセンティブとしてはたらく。このことによって平素の無用の支出を抑制し,災害などの不時の負担に対処することができる。

 第3に,財政情報の公開の原則が,忠実に実施されなければならない。自治体は公共事業のPR,施設竣工記念パンフレットは極めて豪華なものが多い。

 しかし,財政情報の公表となると,百万都市でも『財政のあらまし』という20〜30頁のものを年2回,予算・決算について発表するにすぎない。せめて自治省なみの『地方財政白書』を,作成し公表すべきである。

 地方自治体の財政情報の公表は,情報公開以前の問題である。たとえば財産の公表は,土地・基金・株式との区分はあるが,総額のみであり,しかも数量のみで金額の表示がない。たとえば有価証券についてみると,各企業が公表している有価証券報告書には,当該団体の株式保有高が公表されているのに,地方自治体の『財政のあらまし』には掲載されていない。

 多くの場合,『財産目録』をみてはじめて,会社毎の区分がはっきりするが,それとても株式数のみの記載である。特別会計が保有している場合は,まったく公表されず,改めて特別会計の『財産目録』をみなければならない。

 このように地方自治体の財政情報の開示は,極めて不親切であり「自治体の決算報告のもつ受託会計責任の重さは私企業以上である」8との点からみて,地方自治体の財政情報開示の責任放棄は明らかで,次のような改正点が列挙できる。

 1つに,財政情報の開示は,地方自治体に住民に対する責任であり,誠意をもって対処すべき行政課題である。

 2つに,単に予算・決算の羅列ではなく,類似団体との比較,執行の状況,年次推移の経過など,財政の判断資料の提示が必要である。

 3つに,地方自治体は先に見たように,資産会計,連結会計,事業別会計など,作成して公開していくべきである。

 4つに,あとにみるミクロの財政指標も,発表していくべきである。1人当たりの人件費,公債残高,公園面積,下水道普及率など行政の政策目標の達成状況を示す,基礎データの提示がなされるべきである。

 結局,地方団体の財政広報のデータをもとに,市民が補充していき,行政がそれに対して,より詳しい情報を開示していくといったプロセスをたどることが望ましい。

ミクロの地方財政分析

 つぎに,ミクロの財政運営視点からみて,現在の財務会計制度はどのような問題があるか。地方財政は民間企業と異なり,係数分析が困難な分野が多いが,このことは地方財政の企業会計的分析を拒否する理由にはならない。

 それは地方財政の支出は,第1次的に地方行政の政策効果が追求される。いわゆる公共・公益性の原則である。そして第2次的には,民間会計と同じ,効率性・効果性・経済性という3Eの原則は追求されるべきであるからである。

 すなわち地方行政は公共・公益性があるから,3Eの原則導入を拒否するのは,行政団体・官僚の自己防衛本能にすぎない。たとえば生活保護行政でも,地方団体で財源配分が決まると,その財源の枠内で生活保護行政を効率的に処理していくべきである。

 生活保護行政事務を手作業でするより,コンピュータ処理し,浮いた財源を本来の生活保護財源に転用していくほうが,生活保護行政水準が上昇することは間違いない。

 第1に,ミクロの財政運営の分析手法としては,すでに地方財政分野では開発済みである。最も一般的な手法は,財政指標をもとに,財政状況の分析を行なうことである。経常収支,公債比率,人件費比率などある。

 第2に,類似団体比率である。地方団体の行政はそれぞれ独自性があるが,地方団体としては極めて多くの類似性をもっている。したがって類似団体の比較は,一般的分析手法としては活用していけば,一応の評価基準を設定することができる。

 このようなミクロの分析で,さらに民間企業並みの細部の分析は,先の財政状況の分析を細かくしていけば可能である。住民一人当たりの人件費・地方債残高・福祉支出費などである。

 そしてこれらの指標分析を総合化した手法として,地方自治協会の『新財政診断手法の開発に関する研究』による分析手法が開発済である。現況指標,運営指標,ストック指標の3分野から構成された総合指標である。

 第3に,予算制度の改革が不可欠である。予算制度については,前年度増分主義からの脱皮が叫ばれているが,予算編成の質的転換であり,予算と政策選択との関連性を強化することである。

 ことに第3セクターのように,地方議会は出資金のときのみ関与できるが,その後は経営破綻となり,経営支援のために追加融資,損失補填の事態にいたらなければ,関係が生じないのが普通である。したがって予算編成時に厳しい審議をしなければならない。

 予算を首長・議会・官僚の利益獲得のマネーゲームでしてはならない。政治ではなく科学としての政策選択でなければならない。そのため予算には明確な目標管理,費用効果の分析などを,十分に審議されなければならない。

 政策選択の失敗が如何に,大きな財政負担をもたらすかは,無理な背伸びの箱物行政,開発用地の失敗などで,地方団体は十分に身に沁みているはずである。

 これまでマクロ・ミクロの財政分析について,概観してきたが,自治体がある程度の財務会計作業をすれば,かなりの分析・評価は可能である。問題はむしろ地方制度なり,地方自治体のサイドにあるといえる。

 今日の地方行政の実態をみるとき,行財政の運営の適正化のみならず,財政運営の3Eの追求,政策選択の最適化,さらにはこのような行財政に関する行政責任の対応が求められているのである。

 そのために,地方財務会計制度はどうあるべきかが,問われているといえるのである。たとえば第3図のように,公共事業の政策選択のプロセスのなかで,地方財務会計制度はどのような役割を果たすことができるかどうかが,問われているのである。

第3図 政策形成のパターン

 しかし,政策選択の誤りなきを期するためには,地方財務会計制度が確立され,費用効果分析がなされ,情報公開されなければならないし,またそうでなければ責任も追求できないのである。

 これまで新産業都市建設をはじめ,多くの開発事業が惨めな結果におわり,地方財政に多大の損失をもたらしたが,誰一人,その政策選択・経営戦略の失敗の責任をとっていない。またどれだけの損害を引き起こしたかもわからない。このような実態では,政策選択の最適化など,期待できないのではなかろうか。

 今日の地方財務会計制度の至難な課題は,このような事業効果・環境アセスメントなどにも,対応できる制度・システムを,創出していかなければならないことである。今度の阪神大震災でも,改良住宅が多くの人命をすくうことになった。また悪名高い土地区画整理事業すら,未実施区域にくらべ被害は極めて少なく,歴然とした事業効果を立証した。

 地方財務会計制度はこのような使命を帯びて,より精度の高い分析に耐えうるデータを,提供し基準を示していかなければならない。9

 現行の地方財務会計制度でことに弱い,事後評価については,官庁の『事務事業報告書』を,基礎データとして,自治体・市民が予算施行の評価を試みていく作業が必要である。

市民統制の確立

 このようにみてくると,地方財務会計制度の改革には,市民統制の強化を目標にして,より近代的な制度への改正をめざすことになるが,戦略的な視点としては,次のような点が列挙できる。

 第1に,地方団体の統制は,中央統制に多くを期待できない。もっとも自治省が地方財務会計制度の改正によって,より近代的な会計制度をつくりだすことの意義はおおきい。それとても市民が他力本願的に待つのでなく,いろいろな機会をつうじて,改正を迫る必要がある。

 今日の地方財務会計制度の改正の気運すら,市民運動の動きを察知した自治省の動きともいえる。また仮に制度改正がなされたとしても,地方財務会計制度を市民サイドで,地方団体が運用していくためには,市民統制という外圧が不可欠の前提条件となる。

 第2に,官官接待の追求にみられるように,市民オンブズマンの活躍がめだつ。このような不正な経費支出の摘発は,地方団体に打撃をあたえ,その官僚体質の改善に寄与していくであろう。

 しかし,それとともに地方財政の運営を,より効率化していくという,一般的・全般的統制としては,財政情報財務会計データによる,地方行財政運営の効率化がなければならない。

 第3に,地方自治体の自己改革の意欲を引き出していく必要がある。それにはこれからの行財政は建設中心より,サービス中心の行政への転換を余儀なくされており,市民との連携・協力は不可欠である。そのため会計制度も改正による財務情報の開示が不可避なのである。

 したがってより良い地方財務会計制度をつくりだし,市民統制に貢献していくような地方財務会計制度として,運用していくためには,地方財務会計制度を市民統制の点から,抜本的にみなおすことが必要である。

 第1に,情報公開制度のさらなる拡充がなければならない。今日の官官接待の追及も,情報公開制度の存在が前提条件であった。

 第2に,住民監査請求の活用である。さらに監査委員制度の改正,外部監査の創設などである。

 第3に,地方議会の改革である。議会の公開,単独議員の議会行動権の拡充などである。

 第4に,住民投票制度の導入である。

 地方財務会計制度はこのような市民参加の台頭に呼応して,改革がなされなければならない。そしてそのような改革が,地方行財政運営の3Eの達成にも寄与するはずである。いいかえれば,第4表のように,地方自治体の政策決定は中央省庁,自治体執行部;議会とも,利益動機から歪められている。したがって市民参加が残された統制機能として期待されるが,そのためには地方財務会計制度の改正をすすめ,その存在価値を発揮しなければならない。

第4表 自治体の政策形成システムの再編成

1 日本公認会計士協会『地方自治体の会計制度』12頁

2 住民投票については,高寄昇三『市民自治と直接民主制』公人の友社 平成8年6月参照

3 補助金問題について,高寄昇三『地方分権と補助金改革』公人の友社 平成9年5月参照

4 イギリスの地方財政の運営については,高寄昇三『現代イギリスの地方財政』平成7年11月 勁草書房

5 日本公認会計士協会近畿会『地方自治体の会計制度』12頁

6 地方財務会計制度に関する「連結会計」「資産会計」などについては,(財)神戸都市問題研究所『都市政策』第14号,昭和54年1月などを参照,またストック会計については,茅根聡「地方自治体会計の現状と改善への試み」『会計検査研究』第4号(平成3年9月)を参照

7 地方自治体の土地の管理・処分については,高寄昇三「地方自治体における土地取得・管理・活用の現況と課題」『地方財務』平成8年11月,高寄昇三「地方自治体における財産処分(土地)の今日的課題」『地方財務』平成9年7月参照

8 日本公認会計士協会近畿会『地方自治体の財政報告制度』13頁

9 このような公共事業の事後評価については,小野宏哉「大規模面的開発事業の事後評価」『会計検査研究』第15号,平成9年3月 橘晋介「地方自治体財務情報開示の現状と課題」『会計検査研究』第15号(平成9年3月)参照

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